NBAコーチを目指しアンセルドJr. と吉本泰輔が語り合ったこと
2021年12月12日
『今いる場所で、自らに与えられた役割において最高の自分を出せているか?』
文/山脇明子
今季NBAのヘッドコーチとしては“ルーキー”であるものの、八村塁、トーマス・ブライアントらチームの主力となるべき選手を欠く中、ウィザーズをシーズン最初の13試合で10勝3敗、その後、チームはやや調子を落としているものの、同時点で東カンファレンス1位に導いたウェス・アンセルドJr.。ウィザーズのレジェンド、ウェス・アンセルドの息子と注目を集めるが、決して七光りでヘッドコーチの座に就いたのではないことを証明している。選手個々の長所をしっかり掴み取り、いかにチーム力を発揮できるかを理解しているコーチで、選手のやる気を起こさせる術、ふるまい、コミュニケーション力…。長年スカウトやアシスタントコーチなどの経験を通して知識と指揮力を着実につけてきたことが、今、実を結んでいるようだ。
実はアンセルドJr.は、サマーリーグでニックスのヘッドコーチを務めた吉本泰輔(トム・シボドーHC補佐)とナゲッツでともにチームを支えた仲。当時ナゲッツのビデオコーディネーターだった吉本について、また二人で交わした会話、コーチとして必要なことなどについて、シーズン開幕前に話してもらった。