バスケは『型』でうまくなる Vol.0

スポーツにおけるフォーム『型』とは 何のためにあるのか?

 

はじめまして、RISE Basketball スキルコーチのYutaです。

私はカリフォルニア州立大学で運動科学を専攻し、卒業後はストレングスコーチとしてキャリアをスタートさせ、その後スキルコーチに転身しました。バスケットボール以外の競技も数多く指導させていただき、初心者の子どもから代表クラスのアスリートまで、幅広い層のトレーニングを指導してきた経験から、トップアスリートには大きく分けて2つの共通点があることを実感してきました。それは、成功マインドセットを持っていること、そして、動作(フォーム)が理にかなっていることです。

ほとんどのトップアスリートはこの2つを兼ね備えています。中には例外的な選手がいることも確かですが、それは極めてまれなケースです。私たちのようなコーチはそうした突然変異のような選手を狙って育成することは現実的ではありません。しかし、トップアスリートの共通点を分析し、より高い確率でトップアスリートを“再現” していくことは可能だと考えています。

再現性の高い指導方法を考える上で、選手の動作に注目せざるを得ません。初心者の動きは無駄が多く、決して理にかなっているとは言えませんが、トップアスリートの動作は非常に美しく、スムーズで、ダイナミックです。意識的であれ無意識的であれ、アスリートは練習を重ねるにつれて、いわゆる“素人っぽい” 動きから“上級者” の動きへと変わっていきます。

その上級者の動きの秘密は何でしょうか? と疑問に思うことがあるかもしれません。そして、その秘密こそが【型/フォーム】なのです。フォームとは動作の型であり、トレーナーの世界では動作パターンなどと表現します。ゴルフのスイングフォーム、野球の投球フォーム、空手の蹴り方。それぞれのスキルにおいて、動作の型をまず習得し、精度を高めていくのです。しかし、単に型を教えるだけでは指導は行き詰まります。型は何のためにあるのか? その本質を理解してから型を教えることが、どれだけトップアスリートの再現に有効なのかを心から理解できると思っています。

これから動作の型について、深く掘り下げていきましょう。

フォームは、スポーツのパフォーマンスを最大限に引き出すための要となる
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