バスケは『型』でうまくなる Vol.0
2025年4月25日
フォームは、スポーツのパフォーマンスを
最大限に引き出すための要となる
スポーツにおけるフォームの最も重要な目的の一つは、運動効率の最適化です。運動効率とは、「最小限のエネルギー消費で最大限の運動成果を生み出す能力」と定義できます。
ここで重要なのは、「運動成果」という概念の多面性です。陸上競技の短距離走や砲丸投など、記録で評価される競技では、運動成果を数値として明確に測定できます。一方、バスケットボールのような球技では、フォームと運動成果の関係性はより複雑です。そのため、他の競技ほどフォームについて深くこだわらない傾向がありますが、複雑なスポーツであるからこそフォームは注目すべきポイントだと私は考えます。
型にこだわるスポーツを例に挙げてみましょう。野球、ゴルフ、陸上、体操、ボウリング、空手、フィギュアスケートなどさまざまなスポーツがありますが、これらの共通点は数値的な記録が競技成績に直結するスポーツであることです。150km / hの球を投げる。正確に80ヤード飛ばしたい。9.8秒で100mを走る。このような競技は動作が結果に直結することからフォームが重要視されます。
一方で、バスケットボールのような要素が複合的に絡み合ったスポーツでは、フォームへ注力する比重が小さいと思います。しかし、最小限のエネルギー消費で最大限の運動成果を生み出すことを多角的にとらえることができれば、フォームがどれだけ大切かに気付かされます。
運動成果の本質的な5つの側面
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