U15/U12に大切な「スペーシング」を小宮邦夫氏が語る

プレーヤーには難しい理論ではなく、遊び感覚で身に付けてもらいたい

指導する小宮氏
将来を見据えた指導をする小宮氏

――『プレーヤーとボールが良く動いている=良いオフェンス』とよく言われますが。
「そうですは。それを難しい理論で教えるのではなく、練習している中で覚えていく…それが遊びながら感覚を身に付けていってもらいだいですね。だからこそ、メニューはしっかりと考えなければなりませんし、学びに行かなければならないと思っています。
 ただ、同じことを繰り返していても飽きてしまいます。Aという練習、Bという練習、Cという練習…メニューは違っても狙いは同じというような練習を編み出していかないとなりません」
――それをどのようにしてゲームにつなげていくかというのも難しいですね。
「ゲームでは同じ形で得点するシチュエーションはありません。ディフェンスも違いますからね。だからこそ、瞬間、瞬間の状況を判断して臨機応変にオフェンスを変えていく必要があるのです。そうなると、プレーヤーは動かなければなりませんし、止まらないといけません。そしてボールも動かなければならなくなるということが必然になってきます」
――6年間、小宮コーチが大切にしてきたさまざまなことがあると思いますが、想像をはるかに超えるようなプレーというのは起きたことがありますか?
「起きますね! ただ、それができるのであれば次のステップへ進みますし、もっとこういうこともできるのではないか、という期待へとすぐに変わっていきます。もちろん、こちらからもリクエストは出します。そして、個人個人で違う発想というのは個性だと思うので、大いに認めるべきことではないかなと思っています。それはカテゴリーを進んでいけば、さらなる発想が出てくるものなので、こちらとしては楽しみでしかないですね」
――それでは最後に。なぜ、多くのチームやコーチはスペーシングというものに取り組んだり、こだわったりすることが少ないのだと思いますか?
「『難しい』というイメージがあるからではないでしょうか。どこをどのように説明すればいいのか、どこからどのようにして取り組んでいけばいいのか…はっきりとしたものがないからかもしれません」

山本達人/月刊バスケットボール

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